夜間帯のアルファリビングはどんな様子?
- 福岡
今年の夏、ご入居されたTさま。
独居生活をされていましたがご本人の意欲低下が著しく、ご家族の対応も困難になり、日に日に介護負担が増えていくことからご入居となりました。
ご入居当初は、居室内で「何も出来ない」「スタッフさんが来てくれないと歩けない」と話され、手引き歩行でないと動かれない状況でした。もともとADLには特段の目立った問題は見られず、病状的には『軽度の認知症』との診断のみでしたので、意欲低下から不安が出現しているのだと考えられました。
「不安を解消するにはどうしたらいいだろう」「意欲を向上させる為にはどうしたらいいだろう」と考え、日頃の関わりの中から何かヒントはないかと思い、スタッフで話し合いの場を持ちました。
「今までご自宅の生活では、福祉用具を使用したことがなかったので、歩行器を使用したらいいのでは」
「毎日スタッフが訪室して、コミニュケーションをとっては」
「周囲とのコミニュケーションをとる為にも、デイサービスを利用してみては」との意見が聞かれました。
早速、ご家族、ケアマネジャーに連絡して、歩行器使用・デイサービス利用の提案を行い、スタッフが毎日交流してみますとお伝えすると、ご家族からは「ありがとうございます。是非、お願いします」とのお返事。
歩行器が届き、使用方法を説明し、安全に移動することが出来る事を説明し、何度もスタッフと練習をしました。
デイサービス利用は拒否が見られましたが、全スタッフの声かけで促しながら、毎日デイサービスが利用できるように予定を組みました。
コミニュケーションをとりに居室内に何度も訪問、レストランでは周囲の方と話せるようにスタッフが間に入り、会話をおこないました。
そのような対応を続けていく内に、徐々にご本人の意欲に変化が見え、歩行器で居室内移動、デイサービスを毎日利用、スタッフや入居者とも笑顔で会話されるようになりました。
今では仲の良いご入居者もでき、歩行器を利用して居室を行き来され、楽しそうに生活されています。
スタッフとすれ違う際は、「また友達と話をしよったよ。話が好きやけんね(笑)」と笑顔で話してくださいます。
意欲がなく何をするにも面倒になり、生活に支障がでていたTさま。
ご入居後のご本人の変化と、ご家族が安心してくださったことで、あらためてこの仕事のやりがいを感じております。
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