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まなぶ

お看取りから感じたこと

  • アルファリビング吹田千里丘
  • 阪神
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この夏、最愛の祖母を看取りました。
102歳という大往生でした。
 
祖母はほぼ一人で働き、一人娘の母を育て、嫁に出した後も、96歳まで一人で強く慎ましく生活してきましたが、1月の寒い日に脳梗塞で倒れました。
生命力の強さで復活してくれたものの、その後は自宅を離れ、リハビリやデイサービスに通い、施設で暮らし、コロナに2回罹患しても持ち前の生命力で復活、職員さんにお世話になりにこやかに余生を過ごしてくれていました。

この夏、一時帰宅することになり、私は休みの時間を全て祖母のお世話をしに実家に帰省。「これが最後になるだろう」と思いながら同じ部屋で寝て、夜間おむつ交換し、食事介助と大変貴重な時間を過ごしました。

しかし、ある日、意識喪失し救急搬送。またも超人的な生命力で一命をとりとめたものの、検査すると胆管に大量の石があり、数値も異常値で、施設に戻ってすぐに看取りの指示、余命1.2日・・・これ以上は口からの食事は難しく、栄養は点滴で、という医師の診断。

すぐに家族がそれぞれ会いに行きました。特に私たち3人の孫には一瞬とびきりの笑顔を見せて手を握り頷いてくれました。

いよいよ黄疸や浮腫、反応が日に日に薄くなる日々。それから数日経ち、「充分頑張ってくれた、これ以上頑張らなくていいよ」と思うほど、背中には大量の水分が溜まり、大きな負担があるので点滴を止めよう、と家族で決めました。しかし祖母は食事もずっと摂っていないのに大事な薬だけは口から飲んでいました。

本人は「生きるために!」、おそらく本能的に薬は飲まないと、と思ったのでしょう。私たち家族は、その服薬、嚥下の動画を見て、点滴を続けることを決めました。そして最期まで、「おばあちゃん!すごい!がんばれ!」と声掛けすることにしました。余命1日と言われてから実に3週間、祖母は懸命に語らずとも生きる力を見せてくれました。

会えない、触れられないのは寂しいですが祖母との思い出は消えることはありません。家族で賑やかに、102歳自慢の祖母を送り出しました。

先日アルファリビング吹田千里丘でも初めてのお看取りがありました。ご利用者、ご家族の思いに寄り添い、人生の最期はここでご家族と共に心のこもった時間を過ごしていただきたい…とスタッフ全員が思って行動していました。

人が生きる、命の火が消える、でも思い出は永遠であることを経験し学んだ夏でした。

この記事を書いた人

まちゃん(介護スタッフ)

まちゃん(介護スタッフ)

大阪府代表でアマチュアテニス全国大会3位入賞しました(一生の自慢)。推し活、韓ドラ、テニス、プライベート充実がモットー!