質の高いケアを実現するために―介護技術の個別研修の取り組み
- 鹿児島
2023年7月、「接遇ポリシー」を定めました。「接遇ポリシー」とは、ご入居者と接する際の言葉遣い・態度・表情などのサービスについて会社の方針をまとめたものです。「接遇ポリシー」を定めた経緯や意図、内容について、しまづ部長にお伺いしました。
きっかけは、2022年10月から始めたインスタグラムの動画に寄せられた一般の方からのコメントでした。
『人生の先輩に対してタメ口!?』
という厳しいコメントでした。
「1分未満に短く切り取られた動画なので、ご入居者とスタッフの信頼関係を表現できず、誤解されてしまった…」と思いました。また、私たちが高齢者に対して敬意をもっていないかのような一言がグサッと胸に刺さりました。
しかし、客観的にみると、確かに現場では敬語で話していないシーンが少なからずあるように思います。
想定される理由を挙げてみました
・長年培われた業界特有の特徴
・ご入居者を家族のように感じているので、親しみを込めて自然と敬語で話していない
・タメ口で話す人の割合が多いので、違和感がありつつもタメ口で話すことに慣れてしまう
・ご入居者は耳が不自由な方が多く、分かりやすく短く伝える必要があり、敬語は不適切なシーンもある
・潜在的な差別意識があり、悪気なく無意識で敬語を使っていない
実際にアルファリビングの現場ではどうなのか、エリアマネージャー、施設長に意見を聞いてみることにしました。
<ご入居者と接する時の言葉遣いについて>
など、さまざまな意見がありました。
さまざまな意見がでるということは、つまり、会社から“接遇”に関する方針を示すことができていないということです。各施設やスタッフ各個人に、敬語を使うかどうかの判断を委ねている状況といえます。
このまま言葉遣いが統一されていない状況が続くと、言葉遣いに関する見解が異なることで、スタッフ同士が対立する場合がでてくるかもしれません。
そこで、会社が方針を示す必要があると強く感じ「接遇ポリシー」を作成することになりました。ご入居者への言葉遣いとして、タメ口を禁止としたり、お名前の呼び方など具体的な基準を明確化しました。また、それはどんな考えに基づいているのかという「接遇・接客の心得」を定義してまとめています。この心得が大事だと思っています。
これまで、スタッフに方針と基準を示すことができていなかったことに対して、大変申し訳なく思っていますし、結果として、悪気はないにせよ、ご入居者やご家族の方に嫌な思いをさせてしまっていたシーンがあるかもしれない…と反省しています。
『きちんと敬語を使われているのがすばらしいです。医療や介護業界は年長者にタメ口を使う人が多すぎて、同じ業界に身をおきつつも違和感を感じています。でもこうやって、当たり前のようでなかなかできないことを自然にやっていらっしゃる様子を拝見し、嬉しかったです。お二人とも笑顔が素敵です』
そして、なんとこのコメントに 1,011件もの「いいね!」がついています。やはり、一般的にみて、敬語で話をすることは当たり前のことであり、敬語で話すことで、お客様に対して敬意と感謝を表すことができるのではないかと思います。
この記事では、「言葉遣い」のみを中心にお伝えしましたが、接遇ポリシーでは、「表情」「語調」「心構え」「ご入居者=お客様」などについても記述しています。
施設長、エリアマネージャーと意見を出し合い、一緒に作ったポリシーです。今後、初期や定期の研修で活用し、全施設・全スタッフで当たり前のように実践していきたいと考えます。また、ポリシーはスタッフの意見も組み込みながら随時更新していけたらと思います。
Yawaragiでは、「接遇研修」を実施したという記事がすでに現場から届いています。
▶接遇研修を実施しました アルファリビング岡山西川緑道公園
▶接遇研修 アルファリビング姫路城北
▶ご入居者に気持ちよく暮らしていただくために ―接遇研修― アルファリビング長崎諏訪の杜
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