ちょっとおしゃれに記念撮影
- 岡山
ひぐち施設長
福祉系の大学を卒業してデイサービスに就職し、相談員として働く。その後、障がい者の訪問介護事業所でサービス提供責任者(以下サ責)を経験。2015年にあなぶきメディカルケアにサ責として入社し、2019年にアルファリビング岡山駅西の施設長に就任。産休・育休を経て2023年5月から9時~16時までの時短で施設長として働いている。
家事・育児と仕事の両立を図るために「時短※」を選びました。「時短」で働けないなら、役職を降りることも考えていました。「時短」で復帰したいとエリアマネージャーに相談したところ、快諾してくださいました。労働時間は2時間短縮されますが、それまでに施設長としての経験があり、時短でも施設長の仕事をこなす自信がありました。
実は、管理職に就きたいとはあまり思っていませんでした。実際に介護の管理者のポジションが空いた際、管理者をやってみないかと声をかけていただいたときは、正直、なりたくない…という気持ちの方が強かったです。しかし、今振り返ると、そのタイミングが私にとってのタイミングだったのかなと思います。もしかしたら、自分が管理者をやりたいと思ったときにはタイミングが合わず、できなかったかもしれません。だからこそ、できるときに挑戦してよかったと思います。管理者になってよかった点として、管理者向けの研修があり、同じ役職のスタッフと仕事の悩みや工夫を共有できたことが挙げられます。横のつながりができたことで、仕事へのモチベーションが向上しました。
残業はほとんどしません。管理職に就く前から残業はしない主義です。仕事の優先順位をつけて効率よく進めるよう心がけています。ただし、人手が足りない時は例外です。また、自宅で仕事をすることもありません。自宅では家族との時間を大切にしています。
収益や目標管理、苦情対応など、施設長にしかできない仕事を中心に行っています。スタッフができる仕事はできるだけスタッフに任せています。現場で判断できることは判断して対応してもらい、後で報告を受けています。ご入居者のことはスタッフが一番よく知っているので、ケアマネさんやご家族の対応もスタッフが適任です。スタッフが率先して動いてくれることも多く、非常に助かっています。
そうですね。スタッフの方が私より適任だと思う仕事はすべてお任せしています。しかし、決して丸投げしているのではなく、柔軟にフォローしています。プレッシャーを感じているスタッフもいるかもしれません。私が「必ずできる」と思っている仕事でも、本人は不安に感じることがあるでしょう。そういうときは、一旦私が担当したり、伝え方を変えてみたりしています。スタッフが困っていることについてゆっくり話を聞き、アドバイスすることもあります。
そういった雰囲気が出ることもあるかもしれません。しかし、スタッフとのコミュニケーションはとても大切にしています。事務所やエレベーターの中など、隙間時間を使って意識的に話しかけるようにしています。世代が違う若いスタッフとは、共通の話題が見つかりにくいこともありますが、意識的に積極的なコミュニケーションを心がけています。私自身も若い頃、年上の先輩や管理職の方から話しかけてもらえたことがとても嬉しかった経験があるので、その気持ちを大切にしたいです。
復帰してすぐに体調を崩し、どうしても休まなければならないときがありました。入居契約のアポがあったので、出勤する必要がありましたが、同じエリアの施設長が代わりに対応してくださり、本当に助かりました。近隣施設が4か所あり、車で10〜15分ほどで行き来できるので、いつも助けてもらっています。あなぶきメディカルケアでは、組織全体で助け合う体制が整っています。これが、時短で管理職を続けられる理由の一つです。
育児中のスタッフもいますし、育児が一段落したスタッフもいます。子育ての悩みを相談できる環境がありがたいです。急な休みや時短勤務への理解もあり、助かっています。私が時短で働く姿を見て、若いスタッフにも多様な働き方が伝わればいいなと思っています。
息子は現在1歳11か月で、「自分でやりたい!」が多く、私のペースが乱されることがあり、戸惑うこともあります。ついつい先回りして私がしてしまって反省することも多いです。また、平日は仕事、土日は家事・育児で休む暇がないのが悩みです。自分の時間がもっとほしいと思っています。
はい、家事は苦手だそうですが、洗濯や食器洗いなどを担当してくれています。育児には積極的で、よく子どもと散歩したり遊んだりしています。
ぜひ育休を取得してほしいです。母親が子育てを一人で抱えるのは孤独でつらいものです。初めての出産では不安が尽きません。育児の悩みを共有し、夫婦で協力することは、家族の未来にとっても大切です。育児を「手伝う」という感覚ではなく、自分が主体で育てているという意識を持って、育休を取得してほしいですね。奥さんがいなくても2、3日は大丈夫という心構えで挑んでほしいです(笑)。
時短で管理職を担うのは、本人の高いスキルはもちろん必要ですが、一人でできることではないと思いました。ひぐち施設長の場合、以下4つの点が時短で管理職をできる理由であると感じました。
・施設長として培った経験と自信、タスクの優先順位づけ、徹底した仕事効率化
・スタッフへの強い信頼、それを支える柔軟なサポートと日常的なコミュニケーション
・育児中の施設長に対するスタッフの理解、相互支援の文化、チームワーク
・組織全体で、サポートし合うための仕組みが整っている
ひぐち施設長、お忙しい中、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
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